被災された経営者から学ぶこと
能登半島地震で大きな被害を受けたにも関わらず、
事業を復活させるため、
辛くても前向きに動き始めている方々が
たくさんいらっしゃいます。
東日本大震災の後、
岩手県陸前高田市のある会社の社長さんの話を知りました。
その社長さんは日頃から、
地震や津波に対する防災訓練を大切にされていて、
「会社には社員の命より大事なものはない。
地震がきたら身体ひとつで、
すぐ高台に避難せよ」
と社員に言い聞かせていたそうです。
何分で高台にたどりつけるのかも
社員全員に共有されていて、
この会社は、東日本大震災の時、
社員全員が助かったそうです。
もし社長さんが、
「会社の大事なものは必ず持ち出すように」
と指示していたら、
ものを持ち出すために時間がかかり、
犠牲になった社員がいたかもしれません。
社員あっての会社という、
経営者の覚悟を感じました。
能登半島地震の被害から
立ち上がろうとされている経営者の皆さんも、
自分の生活よりも、
社員に給料を払ってあげたい、
と話されている方がたくさんいらっしゃいます。
そんな話を聞くと、
本当に頭が下がる思いでいっぱいになります。
会社は利益を出すことは大切ですが、
それがすべてではありません。
発展していく会社とは、
社員一人ひとりの将来を考える、
そんな「人づくり」を、
大切にされているのだと思います。