悲しみは乗り越えるものではない
親しい方のご家族がお亡くなりになったので、
弔問にお伺いしました。
このようなとき、どのようなお言葉をかければいいのか、
いつも悩みます。
以前、突然の事故でお子様を亡くされた
お母様のお話をお伺いしました。
「悲しみは乗り越えるものではなくて、
悲しみの居場所を作ってあげる。
もし傘が無い人がいて
雨が降ってきたら、
傘を差し出すのではなく、
一緒に濡れてあげること」
とても心に沁みるお話でした。
「つらい」って言われたら、相手の気持ちになって
「つらいよね」って受け止めてあげる。
自分の気持ちを伝えようとするのではなく、
踏み込まず、ただ見守って、
相手の心の声に耳を傾けることが大切だと学びました。
そういえば、両親が立て続けに亡くなった時、
こんな言葉をかけてくれた方がいらっしゃいました。
「心が落ち着くまでずっと待っているからね。」
まさに悲しみの居場所を作ってくれたのです。
つらい思いでいっぱいでしたが、
この言葉で、
いつかこの悲しみが癒える時が来るのかも、と
何か一筋の光が見えたような気がしました。