公共施設や駅にあるトイレでは、
「きれいに使っていただきありがとうございます」
というメッセージを最近よく見かけます。
きっと効果がでているのだと思います。
かなり前ですが、こんな話もありました。
『ある会社の工場のトイレに落書きが絶えず、
工場長が厳しく周知しても減らず、
落書きをするな、という落書きが出るほどでした。
ところがある日ピタッと落書きが無くなりました。
理由はパートで来ているトイレ掃除のおばさんの張り紙。
”落書きをしないでください。ここは私の神聖な職場です”
これは立派なリーダーシップで、
このトイレでリーダーシップを発揮したのは、
工場長ではなく
トイレ掃除のおばさんだったのです』
工場長がどんなに厳しく指示を出しても減らなかった落書き。
トイレ掃除のおばさんの一言が、
落書きをしていた人々の心に響き、
結果として落書きがなくなったのです。
このエピソードは、
リーダーシップの本質を教えてくれます。
単に指示を出すだけではなく、
自分の想いを込めた行動や言葉で
人を動かし変容させたのです。
組織の変革を目指すリーダーにとって、
様々な状況に対応するためには、
多くの引き出しを持ち、
それぞれの状況に適したリーダーシップを選び出して
発揮することが必要だと思います。
でもこの引き出しを多く作ることは
決して容易ではありません。
常に自己研鑽と努力を続けることが求められます。
この努力を怠らずに続けることで、
多様なリーダーシップスキルを身につけることができ、
組織の変革においても
真のリーダーシップを発揮することができるのではないでしょうか。
これまで素晴らしいリーダーを数々見てきて、
そう思います。
難しいことはさておき、
このトイレ掃除のおばさんは
何よりもご自身の仕事に誇りを持っていることが素晴らしい!
リーダーシップについてあれこれ言う前に
まずはこれが大前提ですね。